2017年もモバイルマーケティングから目を離せない!
今回はモバイルマーケティングにフィーチャーして考察をまとめてみました。
2015年、2016年頃にその重要性が謳われて注目されていたが、その重要度は2017年になっても続くと思われる。
Digital Marketing Trends for 2017 - Smart Insights Digital Marketing Advice
上記の2017年のトレンド予想調査においてもモバイルマーケティングは上位に位置し、その注目度が伺える。
まずモバイルの使用時間からモバイルマーケティングについて見ていこうと思う。
- モバイル使用時間の躍進
Dream Bigger — Kleiner Perkins Caufield Byers
アメリカでの統計であるがデジタルメディア全体の使用時間は2008年から7年で約2倍になっている。その中でもモバイルの使用時間の台頭は群を抜いていて、2008年の0.3時間から2.8時間にジャンプアップ。その間デスクトップやノートPCの使用時間はほぼ横ばいに推移していることからも、モバイル使用時間の躍進が見受けられる。
- デバイス比較(日本の統計)
日本のスマートフォンとPCの使用率の推移を比較すると、上記のアメリカのモバイル使用に関する推移と似たような傾向があると言えます。この統計においてもPCの使用率は横ばいに推移しているにも関わらず、スマートフォンの使用は2012年から2016年で約3倍に到達。またタブレットの使用率も急上昇していることがわかる。
アメリカや日本のデータを中心に考察をしているが、世界的に見てもモバイルやタブレットの躍進は顕著で今後もモバイルマーケティングの重要性は増してくると想定できるでしょう。
マルチチャネル時代の到来
モバイル使用時間の増幅に伴い、PCだけではないマルチチャネルの使用が主流になってきている。
- マルチデバイスを使用するユーザー(日本の統計)
日本における統計からもわかるようにユーザーはPC、スマートフォン、タブレットをチャネル(デバイス)として使用するようになっていて、単一チャネルに頼らないマルチチャネルが主流になっている。2015年にはPC、スマートフォン、タブレットの内の2種類を使い分けるのが主流であったが、2016年にはすべてを使い分けるのが主流になっているように見える。ユーザーがマルチチャネルを用途によって使い分ける時代が来ているため、ウェブデザイナーなどサイトを設計する側はそれらの状況を考慮する必要があるのだろう。
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年齢によるセグメント
Precisely Everywhere - comScore, Inc.
年齢によるセグメントで見てみるとどの世代でもマルチチャネル化の傾向は強く、デスクトップのみのユーザーは年々減少している。マルチチャネルの波はどの世代にも浸透していて今後はその数値が100%に接近していくでしょう。
- マルチチャネル時代における注意
Precisely Everywhere - comScore, Inc.
マルチチャネル時代が到来したが、コンテンツによってその進行は様々である。例えば天気を確認したいときユーザーはモバイルを使用する傾向が高い。一方で小売り業態のコンテンツ(ECサイトなど)ではデスクトップPCもチャネルの一つとして有効であることが伺える。ユーザーの使用するチャネルを意識してサイトやアプリに最適な戦略を落としていくことが求められる。
Precisely Everywhere - comScore, Inc.
コンテンツによって使用するチャネルに違いがあるが、時間帯によっても使われるチャネルに差があることも押さえておかなくてはいけない。これらの注意点は抑えなくてはいけないポイントであるが、やはりマルチチャネルの波は到来しており、それを意識したサイトやブログの制作を心掛けるとよいでしょう。レスポンシブが最善であるという風潮はあるが、コンテンツによってはアダプティブ対応をすることによって、各チャネルを用いて流入してきたユーザーに対して最適な形で提供できるかもしれない。大事なのはユーザーがあるデバイスで流入してきた際に、そのデバイスでサイトを訪れた目的を満たしているか判断することである。ユーザーがサイトで目的を達成できるようにすることが必要である。(難しいことではある。。。)
- モバイルにおけるコンバージョンレート(CVR)
Ecommerce conversion rates 2016 - Smart Insights
あるCVRの調査を見てみると、モバイル(スマートフォン)におけるコンバージョン率は他のデバイスと比べると半分にも及んでいないことがわかる。ECサイトなどでは特にPCによるコンバージョンに依存する側面があるため、モバイルファーストとなったがPCの設計もしっかり継続していく必要があるだろう。デバイスによってユーザーの購入フローにおける役割が異なってくる場合もあり、やはりPC、SP、タブレットで異なる設計を描いていくことも求められる。
モバイルにおけるアプリの重要性
モバイルマーケティングにおいて一つトピックになっているのが、アプリとウェブの草分けである。統計データによるアプリとウェブの関係を明らかにしていこうと思う。
- 使用時間 アプリ vs ウェブ
Ecommerce conversion rates 2016 - Smart Insights
モバイル使用時間においてアプリはウェブを凌駕しているといえる。モバイルマーケティングにおいてコンテンツを制作する際はアプリで作成ことをまず考えてよいかもしれない。1年ごとにアプリの使用時間は延びていて、今後もこの傾向は続くと思われる。アプリ使用時間の内訳を見ると、
https://ssl.gstatic.com/think/docs/mobile-path-to-purchase-5-key-findings_research-studies.pdf
Facebook、メッセージ系のアプリ、youtube、エンターテイメント系のアプリやゲームが上位を占める。Facebookやその他の使用時間が長いアプリにおいて広告を出すことでユーザーとの接触機会を増やすこともできる。しかし、10%という割合ではあるがブラウジングはやはり重要で、ユーザーが何か情報取得しようとブラウザを開いた時が企業にとってのリード獲得の機会になることは間違いない。
- モバイルリサーチにおける アプリ vs ウェブ
https://ssl.gstatic.com/think/docs/mobile-path-to-purchase-5-key-findings_research-studies.pdf
モバイルにおける検索においてもアプリはウェブよりも若干勝っている。しかし、この図が示す通りブラウジングの時間はモバイル使用時間全体の10%であるにも関わらず、こと検索に関してはアプリとの差は少ない。ブラウジングでの検索もやはり見落としてはいけないことからウェブページの重要性も継続してあるといえる。
現状、モバイルにおけるアプリの使用時間は増えているが、ブラウジングの点でウェブページの重要性も見過ごしてなならない状況であろう。
以上モバイルマーケティングに関する考察をしたが、モバイルマーケティングもまたデジタル業界の変遷とともに絶えず変化していく。そのたびにこの記事も更新していきます。